文字起こしを外部に依頼する際、トラブルの原因になりがちなのが「見積もり時の情報不足」です。
必要な情報を事前に伝えることで、費用のズレ・納期遅れ・仕上がりの品質差を防ぐことができます。
この記事では、見積もり依頼時に必ず伝えたい情報を整理し、安心して依頼できるコツを解説します。
見積もり時に必ず伝えるべき情報リスト
音声データの長さ(収録時間)
音声や動画の収録時間は、文字起こしの見積金額を計算する際、基準となる最重要項目です。
- 60分、90分×2本など - 概算でよい場合
- ○○時間△△分✕✕秒 など
録音が済んでいるようでしたら、秒単位まで伝えた方が正確な見積もりになります。また、例えば冒頭の雑談など、起こさなくてもよい箇所があるときは、その時間帯も伝えます。
音声の内容(ジャンル・専門性)
専門性が高い音声は、リサーチ作業や用語確認に時間がかかるため、業者・ライターによっては料金が変わる場合があります。
- 例:医療・法律・ITなど
概要だけでも共有しておくと見積もりがブレません。
音声の聞き取りやすさ(品質)
雑音、話者人数が多い、聞き取りが難しいといった要素があると、納期や料金に影響する場合があります。
以下のような点を明確にしておくとよいでしょう。
- ノイズの有無
- 声が小さい、訛り、早口、会話のかぶり等
- マイクの距離・環境
- オンライン会議録音(Zoom・Teams)か
文字起こしできるのか心配なときは、可能であれば実際の音声を送るのがベストです。
話者人数
会議や座談会の場合、話者人数が増えるほど難易度が上がります。
特に「声質が似ている」「同時に話す場面が多い」場合は追加で伝えておくと良いです。
また、話者が多人数の場合、司会役を置いて発言者を指名しているか否かも重要な情報になります。
希望する起こし方(仕上がり形式)
起こし方によって作業時間は大きく異なります。
また、整文や要約は受けていない業者・ライターもいます。
- 素起こし(発言をそのまま)
- ケバ取り(えー、あのーなどの除去)
- 整文(読みやすく整える)
- 要約(内容をまとめる)
加えて、
- タイムコードの付与
- 話者名の表記ルール
などの希望があれば、見積もり段階で必ず共有しましょう。
納期(いつまでに必要か)
納期によって料金が変動する業者が多いため、
- 希望の納期
- 至急の案件は希望納期だけでなく、必ず「急いでいる」ことも伝える
利用目的(社内共有・記事化など)
利用目的によって、精度や仕上がりが変わる場合があります。
特にベテランのライターは、利用目的や音声内容に合わせて、ケバ取りや整文の仕方なども微妙に変えています。
- メディア掲載用 → 整文・表記統一が必要
- 研究用途 → 専門用語の正確な表記が必須
- 会議録 → 話者の判別が重要
守秘義務やセキュリティ要件
クライアントや企業案件では必須の情報です。
- 機密保持契約の締結が必要か
- 音声・動画ファイル、納品原稿の受け渡し方法
- データ削除ルール
これらは事前にすり合わせることでトラブルを避けられます。
まとめ

文字起こしの見積もりでトラブルを避けるポイントは、情報の事前共有を徹底することです。
「音声の長さ/内容/品質/話者数/起こし方/納期/目的/セキュリティ」
これらを明確に伝えることで、スムーズに進行し、費用の誤差や納期問題を防ぐことができます。
安心して依頼できる環境づくりのためにも、ぜひチェックリストとしてご活用ください。