文字起こしサービスを依頼する際、まず知っておきたいのが起こし方の違いです。どの起こし方を選ぶかによって、文字化の精度、読みやすさが変わってきます。
また、ここで解説する起こし方は、文字起こしを行う業者やライターによって呼称などに若干違いはあるものの、大体どこに依頼してもこのような内容になります。
この記事は、「初めての文字起こしガイド」カテゴリの一部です。初心者向けに基礎から知りたい方は、
▶ 「初めての文字起こしガイド」一覧 をご覧ください。
文字起こしの種類-3つの基本タイプ
文字起こしには「素起こし・ケバ取り・整文」の3種類があり、目的や用途に応じて最適な起こし方を選ぶことが重要です。
| 起こし方 | 特徴 | おすすめ用途 |
|---|---|---|
| 素起こし(逐語起こし) | 「えー」「あのー」などの口癖も一語一句すべて書き起こす | インタビューの精密分析、研究、裁判資料など |
| ケバ取り | 意味の無い言葉、言い間違え、相づち等を取り除く | 議事録、講演録、インタビュー記事のベースなど |
| 整文(リライト) | 文法・表現を整え、読みやすい文章にする | Web記事、広報資料、社内報、メディア掲載用原稿など |
それでは、それぞれの起こし方について、くわしく解説していきましょう。
素起こし(逐語起こし)とは
素起こし(逐語起こし)は、正確性を最優先する起こし方です。
特徴
- 音声に含まれる言葉を、聞こえたまま文字にします
- 感嘆詞、言い間違い、言い直し、相づち、口癖なども可能な限り忠実に再現します
- 読みやすさよりも正確さが求められる起こし方です
メリット
- 研究・分析・検証に向いています
- 言葉のニュアンスや話者の心理的な動きも残るため、研究や裁判用途で用いられます
デメリット
- 文章としては読みづらい
- 文字数・文章量が増えてしまう
向いている用途
- 研究・調査
- 心理・言語学に関する分析
- 裁判資料・議事録(原文保存版)
ケバ取りとは
ケバとは、話の内容的には意味のない言葉のことです。これを削除する起こし方を「ケバ取り」といい、文字起こしにおいてはスタンダードな起こし方になります。
特徴
- 「えー」「あー」「うんうん」などのケバを取り除きます
- 内容を変えず、話の流れも維持します
- 読みやすさと正確さのバランスが良くなります
メリット
- 多くの用途で最も採用される一般的な起こし方です
- 素起こしよりも読みやすく、実用性が高いです
デメリット
- 音声内容によっては、ケバ取りだけではまだ読みづらいこともあります
向いている用途
- 議事録、講演録をはじめ、各種の記録文書
- インタビュー原稿の下書き
- 研修、会議、社内共有用の資料
整文(リライト)とは
整文は読みやすさを重視した起こし方になります。
特徴
- 文法を整え、読みやすい文章に仕上げます
- 話の内容を変えない範囲で構成を修正します
行う処理の例
- 話し言葉を自然な書き言葉に変更
- 読点・句点の追加・削除
- 改行の整理
- 繰り返し、内容重複の削除
- 文脈がわかるよう必要に応じて補足
メリット
- そのまま記事、原稿、資料として使用できます
- 読みやすい
デメリット
- 整文の作業が加わる分、通常の文字起こしより費用が高め
向いている用途
- Web記事、ブログ原稿などデジタルコンテンツ
- 社内報、会員誌
- セミナー、研修会の資料
- 書籍化するインタビュー記事
どの起こし方を選べばいいの?【用途別の選び方】

ここまで、文字起こしの代表的な3つの起こし方を説明してきました。でも、どの起こし方を選べばいいのか、初心者の方ですと悩まれるかもしれませんね。
そこで、それぞれの起こし方について、どんな場面で使えるのか用途別の選び方をご紹介します。
用途別の選び方
| 目的 | おすすめの起こし方 |
|---|---|
| 正確性を最優先。研究・分析に使う | 素起こし |
| 正確性も大事だが、読みやすさも必要 | ケバ取り |
| 公開前提で読みやすさを重視 | 整文 |
| とりあえず一般的な起こし方でよい | ケバ取り |
| 各種のコンテンツ制作として | 整文 |
文字起こしの作業者・外注先を決める
「起こし方」が決まったら、誰が文字起こしをするのかを決めます。
自分で起こすのか、プロの業者に外注するのか。AIの自動文字起こしを使うのか、人力で文字起こしをするのか。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、すぐに依頼先の検討も必要な方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
・関連記事「プロに文字起こしを依頼すると何が変わる?品質比較で徹底解説」
・関連記事「自動文字起こし vs 人力文字起こし|料金・精度の違いを比較」
・関連記事「【文字起こしの外注先】個人ライター vs 企業|それぞれのメリット」
まとめ
- 文字起こしには、大きく分けて 「ケバ取り」「素起こし」「整文」 の 3 種類がある。
- ケバ取り は、話し言葉特有の「あのー」「えっと」や言い間違い、聞き取りにくい無駄な言葉などを 削除または修正 する方法。
- 素起こし は、音声で聞こえた通りに 一字一句忠実に文字化 する方法。
- 整文 は、ケバ取りまたは素起こしによって得た文字起こしを 読みやすく整える/文章として整える 作業。
- どの起こし方を選ぶかは、用途に応じて変えるのが最も合理的。
よくあるご質問 (FAQ)
Q1. 文字起こしの「ケバ取り」とは何ですか?
A. ケバ取りとは、「えー」「あのー」などの口癖や言いよどみを取り除き、話の内容は変えずに読みやすく整える文字起こし方法です。
Q2. 素起こし(逐語起こし)とは何ですか?
A. 素起こし(逐語起こし)は、言い間違いや口癖も含め、音声をできる限りそのまま文字にする最も忠実な文字起こし方法です。
Q3. 整文(修正文)とは何ですか?
A. 整文(修正文)は、話し言葉を自然な書き言葉に直し、文法や表現を整えて読みやすい文章に仕上げる文字起こし方法です。
Q4. ケバ取りと素起こしの違いは何ですか?
A. 素起こしは音声をそのまま書き起こすのに対し、ケバ取りは口癖などを省いて内容を保ったまま読みやすくする点が違いです。
Q5. 整文とケバ取りの違いは何ですか?
A. ケバ取りは不要な口癖を削除するだけですが、整文は文法や表現も調整し、公開可能な文章に仕上げる点が異なります。
Q6. どの起こし方を選べばいいかわかりません
A. 分析や記録目的なら素起こし、内容を整理したいならケバ取り、公開や配布を前提とする場合は整文がおすすめです。
Q7. インタビュー記事にはどの起こし方が向いていますか?
A. インタビュー記事には、読みやすさと正確さのバランスが取れた「ケバ取り」が向いています。
Q8. 会議録や議事録にはどれが適していますか?
A. 社内用ならケバ取り、発言の正確性が必要な場合は素起こし、社外提出用なら整文が適しています。
Q9. 文字起こしの料金は起こし方で変わりますか?
A. はい。一般的に、作業量が多い「整文」は、ケバ取りよりも料金が高くなります。
Q10. 起こし方を決めずに依頼しても大丈夫ですか?
A. はい。音声の用途をお伝えいただき、どの起こし方が最適かをご相談ください。

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